マツと靴下

ジャック・ニコルソンとメリル・ストリープ出演の名作
「心みだれて」は大好きな映画のひとつですが
「どうして靴下は片方がなくなるのか…」という台詞がありますよね。
「そしてそのなくなった方の靴下は
どこにいくのか…」と言う。


さて…私も
最近では
まともに履ける靴下がない。

何故かと言うと
やはり
片方が紛失しているのですよ。

あれって
もちろん二枚で一足なわけですから
片方のみの靴下なんぞは
捨ててしまえばいいのでしょうが
「いつか見つかるかも…」という思いがあり
一応取っておく。

ですから
私の靴下用の引き出しには
片方だけ残された靴下がどっさり入っている。

では何故靴下の片方が紛失しているか…。

犯人はわかっているんです。

うちのラブラドールのマツ。

洗濯物の脱衣カゴの中から
持っていくんでしょうなぁ…。

ではマツはどこに持っていくのか…。

2階の自宅は
ハウスキーパーさんが
それこそベッドの下までピカピカにお掃除して下さっているので
住居スペースにはない事は確実。

一階の私のオフィスにも
夫の部屋にもない。

我が家には
マツしか知らないトワイライトゾーンでもあるのでしょうか…。

どこを探しても見当たらない…。

不思議です…。

余談ですが…
昨夜は打ち合わせがあり
いつもの時間にマツをトイレに連れていくのを
すっかり忘れてしまったんです。

すると…
彼女は頭にきたのか
私の化粧品…それも
一番大切なベースメイクで使う
フリームファンデーション、コンシーラーからはじまって
諸々…そして最後のシェーディングのパウダーまで
器用に(?)全て引き出しから持ち出して
ベッドの上でかじっていました…。

ボロボロになったメイク道具と
ベッドカバーとマットにべっとりついたファンデーション…。

カバーは洗えば済みますが
マットは…高かったのにぃ…(泣。

めまいがしましたね…。

マツの顔はファンデーションがベットリついていたので
クレンジングクリームできれいにした後
洗顔いたしました…。

どっと疲れました…。

それでも可愛いから仕方ない。

本当に犬バカでございます。

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岡本かの子

岡本かの子の「老妓抄」が読みたくなり
昨日の昼休みは恒例の映画観賞はやめて
本を読んでみた。





短編小説なのですぐよめる。

やっぱりよかった…。

特にもうすぐ誕生日をむかえ
いわゆる「アラフォー」世代と
さよならする現在の私には
主人公の潔さと虚無感が
何となく共感出来た作品。

さて…この作者の岡本かの子といえば
彼女の小説よりも
その私生活がドラマチックな女性で
瀬戸内晴美をはじめとする
何人かの作家が
彼女の生涯を題材に
本を出版していますよね。





彼女は1893年に東京の港区で生まれ
当時の人気漫画家の岡本一平と結婚し
あの天才芸術家の岡本太郎を産んだ女性。

当時はまだ着物に日本髪を結っている女性が多い中
流行の最先端だったおかっぱ頭で
派手な洋装にバッチリメークで銀座をカッポする姿は
人が振り返る程だったという。

ウィキペディアで彼女を検索したら
「私生活では奇妙な夫婦生活を送った事で知られる」とある。

彼女の「奇妙な夫婦生活」というのは
ご存知の方も多いでしょうが
彼女は岡本一平という夫(ものすごいハンサム!!!)が
いたわけですか
当時早稲田大学に通う堀切茂雄という
男性に恋をする。

ここからが面白いのですが
まぁ…簡単にまとめてしまえば
夫の一平が
茂雄君の所に足を運び
「うちの妻が君に恋をしているから
我々夫婦と一緒に暮らしてくれないか」という
オファーをするわけですよ。

そして3人の生活がはじまるわけです。

しかし茂雄が肺の病で他界すると
今度はかの子は慶応病院の医師、新田亀三と恋に落ち
一平の仲介の元
またまた3人で生活する。
そして今度は垣松安夫(後の島根県知事)も加わり
夫と2人の恋人との生活がはじまる。

晩年、かの子は40代後半に病に倒れ
寝たきり生活になるわけですが
夫の一平と恋人の安夫は
甲斐甲斐しく
寝たきりのかの子の下の世話までするんですよね…。

そして48歳の時、かの子は他界する。

自分の夫と
若い恋人に看取られながら
この世を去る…。

まぁ…女冥利につきる…っちゃあ、つきますが
私だったら絶対に無理。

こう見えても
案外、気を使いますからねぇ…。

夫、そして恋人のA君、B君との生活でしょう?

例えばですよ
皆で夕ご飯を食べて
団らんの後
さて寝ますか…という段階の時に
「今日はB君の部屋で寝よう」と決めるとする。

となると
私は夫、A君に対して
ものすごく気を使って
「いやぁ…今日も皆様、一日ご苦労様でした…。」
なんて言って話を切り出し
「今夜はB君の部屋で寝ようと思うのですが…」と
いちいち弁解している自分が容易に想像出来る。

いやぁ…面倒でしょ。

それに
自分自身の時間も欲しいですからね。

ローテーションにしようかな…。

いっその事、シフトを作るか…
クリニックのスタッフのシフト表と一緒だもんな…なんて考えただけで
ちっともロマンチックじゃないし
なんだか業務じみてくる。

岡本かの子の様な才能のある女性と
そんな彼女を慕う男性達…。

私の様な何の才能もない
ただのオバサンには
全く理解できない世界ですなぁ…。

だからこそ興味深いのかもしれません。

瀬戸内晴美著書の
「かの子撩乱」は
とても面白いですよ♬

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奥さん

どこの地域でも
町内会というものがあり
私が現在、住居件診療所の位置する所も
昔ながらの旧家が多い地域。

ですから
町内会のお祭りや
いわゆるリンポ班などの結束も固く
私も実際色々と助けて頂く事も多い。

さて…先日
その町内会の役員の方が
「集まりがあるので参加してほしい」と
クリニックの方にわざわざ来て下さった。

私は
「その日はあいにく仕事があるものですから…」と言うと

「“奥さん”が参加してくださってもいいんですよ」と、役員の方。

奥さん…?
ん…誰?
あ…それって私の事?

苦笑いしてしまった。

そもそも「参加して下さい」というのは
我が家の“世帯主”である「夫」への要望であったわけですね。

本来であれば
「夫に聞いてみます」とか
「夫に相談してみます」と、言うのが模範解答なのでしょうな。

しかし
私は現場で歯科医師の責任者という立場で
いつも仕事をしているので
何事も自己判断の元、
物事をおこなっている事に慣れてしまった現在、
“奥さん”とか“夫に相談してみます”という感覚が
希薄になっているんだなぁ…と、思った。

これは私が仕事をしているから…という事が
原因ではないと思う。

お友達の同業者の女医さんも
お子さんのいる方などは
仕事の現場では「先生」と呼ばれても
子供の学校行事では「K君の“お母さん”」と、呼ばれる事もあるだろうし
夫の関係者の方の前では「Kさんの“奥さん”」と、呼ばれる事もあると思う。

要するに私自身に問題があるんですな。

日常生活でいかに「奥さん」をしていないか…という事ですよ。

世界三大悪妻といえば
ソクラテスの妻
トルストイの妻
モーツァルトの妻…と、有名ですが
私も彼女達に勝るとも劣らない程の悪妻ですからなぁ…。

もう少し「奥さん」しないといかんなぁ…と
反省してしまいました。

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昭和大橋歯科医院 Dr.chicoの日記

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